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最高裁判所第二小法廷 昭和36年(オ)1284号 判決 1963年4月12日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人本山亨、同水口敞、同桜川玄陽の上告理由第一、二点について。

原判決の確定した事実によれば、本件賃借人と転借人とは判示のような密接な関係をもち、転借人は、賃貸人と賃借人との間の明渡に関する調停および明渡猶予の調停に立会い、賃貸借が終了している事実関係を了承していたというのであるから、原判決が、本件転貸借は賃貸借の終了と同時に終了すると判断したのは正当であつて、所論の違法は認められない。論旨は独自の見解であつて採用しえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 池田克 裁判官 河村大助 裁判官 奥野健一 裁判官 山田作之助 裁判官 草鹿浅之介)

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